「日本が好きになる!歴史全授業講座 第1回 入門編」を聴講してみた!

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今年度もとうとうこの歴史講座が始まりました。

日本が好きになる!歴史全授業講座

この講座は、小学校や中学校で長年教鞭を取っていた齋藤武夫先生が、現役の小中学校の教員や塾の先生あるいは日本の歴史の学び直したいという一般人に向けた授業をなさっています。

今年度で9回目を向かえるそうで、今年度は全9回にわたって全時代の授業をする計画になっているそうです。

全9回の講座の計画
第1回(4/17) 入門編:歴史入門・日本民族の形成期
第2回(5/15) 古代の国づくりの始まり(弥生・古墳・大和朝廷・神話)
第3回(6/19) 日本の国づくりの3つの柱(聖徳太子)
第4回(7/31) 古代日本の国づくりの完成(大化の改新・白村江の戦い・律令国家)
第5回(8/21) 日本文明の形成(天皇の国武士の政府・蒙古とスペイン・江戸文明)
第6回(9/18) 近代日本の国づくりのはじまり(アヘン戦争~廃藩置県)
第7回(10/16)近代日本の国づくりの完成(西南戦争・憲法・日清日露・条約完全改正)
第8回(11/20)世界の中の日本の運命(昭和の戦争)
第9回(12/18)世界の中の日本の運命(敗戦・米軍占領・半独立・自分の番)

今回は、第1回の「入門編:歴史入門・日本民族の形成期」を聴講したので、簡単にそのエッセンスを紹介したいと思います。

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命のバトンと国づくりのバトン

歴史の勉強は暗記科目の代表格のようなもので、年代や出来事や人物名の丸暗記に終始しがちです。

しかしこれでは面白いわけがありません。なぜかといえば、単に年代や出来事や人物名の丸暗記をする作業というのは他人事だからです。自分に関心のあることや自分自身のことであれば当事者意識が芽生えやすいです。

そこで、齋藤武夫先生の歴史の授業の最初には、「命のバトン」と「国づくり」のバトンの授業を歴史の授業の初回に必ず入れられます。

ボクらの国の歴史はボクらの先祖が作り上げてきたものです。日本人は大陸と陸続きだった頃に現在の日本列島に移り住んできましたが。その後に大陸と離れてしまってから、どこかしらの民族の侵略を受けて根絶やしにされたりした歴史は存在しません。ですから、基本的には同じDNAを持った人たちが日本列島に残って現在に至っています。自分達は両親の存在なくして存在し得ませんが、そのためには国民が根絶やしにされずに済んだご先祖様たちの努力がなければこのようなことにはなっていないのです。

私たちのご先祖様の手によって我が国の歴史は守られてきたということが分かれば、歴史の勉強も当事者意識を持って行えるようになります!

実はこのサイトにもその内容が紹介されています。

「命のバトン」と「国づくりのバトン」の内容についてわかりやすく解説してます

年代の表記について

齋藤先生の次の授業は、歴史の勉強においてとても大切な年代の表記法についてです。俗に「紀年法」と呼ばれるものです。

  • 十干十二支
  • 元号
  • 西暦
  • 皇紀(神武紀元暦、紀元暦)

などの紀年法が存在します。

こういったことを学ぶと、歴史の資料(史料)が読めるようになります。

和暦の表し方についてわかりやすく解説しました!
西暦の表し方についてわかりやすく解説しました!
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縄文時代&弥生時代について

縄文時代について

日本の歴史には、世界最古と呼ぶにふさわしい素晴らしい文明がありました。これが縄文時代です。

縄文時代には縄文土器が使われていたことが分かっています。齋藤先生曰く「縄文土器は人類最初の偉大な発明品」です。

縄文土器は、煮炊き用であったり水を貯蔵するために使われました。これまでの料理は火を直接食べ物に当てて調理がされましたが、縄文土器ができあがると煮るという調理法が本格化します。すると、消化を助け、アク抜きもできるので美味しく食べることができます。土器は中国(チャイナ)をはじめとしていろいろなところで出土されていますが、現時点で世界最古の土器は、約1万6000年前に青森県の大平山本遺跡おおだいやまもといせきで発見されました。

縄文時代の特徴をわかりやすく解説

縄文時代の遺跡からは武器が出土されず、戦争によって殺害が行われた形跡がありません。約1万年以上にも渡り、平和な時代が続いたのです。そのような中で、日本民族にとって長い時間をかけて日本文化が作られました。現在の日本語の原型もこの時代からじわりじわりと時間をかけて作られていったと考えられています。

縄文時代は我が国日本の歴史の中で、とても大切な時代だったのだと言えます。

弥生時代について – 政策選択の発問をする

さて、そんなことをしているうちに、中国(チャイナ)大陸から稲作や金属器が伝わってきました。そして、戦争という文化も大陸からやってきました。

ここで齋藤先生は「政策選択」の発問をされます。

  1. 国のリーダーになりきる!
  2. 国の行く末を我が事として決める!

これが「政策選択」の発問をするときに、授業の受け手にちゃんと認識させます。そして、

  • 自分の意見を持つ!周りのお友達がこう思ってるから…と考えない!
  • 自分の意見とその理由は必ず書くというルールを作ること!

ということも述べます。

ここでは、こんな発問です。

弥生時代になると、新しい文化が大陸から入ってきました。自分は日本のリーダーです。今まで平和だった我が国は新しい文化を受け入れ、文化を変化させることを選択しますか?それとも今まで通りの暮らしを守りますか?

ご先祖様が選択した方が必ずしも正解とは限りません。だから塾とか自学自習で結果を知っていたとしても、それは関係ありません。自分ならどちらを選ぶのか?が大切です。

こういう政策決定をする時には時には激しい議論になります。でもこれは国を思っているからこそなのです。段々と自分には思い浮かばない意見が出てくると感動が起こったりします。これって、言論の自由に繋がりますね。自分と違う意見の人を認めないのは民主主義ではあってはいけないことです。これを齋藤先生の授業では実現していくのです。

ちなみに、齋藤先生の授業のエッセンスについては、齋藤武夫「学校で学びたい歴史」(青林堂)に詳しく当時の児童の議論の様子が文面で再現されています。

こんなふうに国のリーダーの立場になりきって議論を行った後に、実際にご先祖様がどんな選択を行ったのかを齋藤先生と一緒に見ていきます。

弥生時代になり、稲作が日本に広がりました。

弥生時代の特徴について考古学の視点からわかりやすく解説!

弥生時代の遺跡からは環濠集落などの様子が紹介されました。

外国(中国)の歴史書から日本の様子を見る

先の大戦の後、日本はGHQに占領されました。その間にいわゆる「記紀きき」(「古事記」や「日本書紀」)によって肇国ちょうこくが説明されることは少なくなりました。「記紀」には神話が書かれており、これは嘘ばっかりで価値がないと考えるのが現在に至るまでの通説です。もちろん、先の大戦の前はちゃんと日本の神話が教えられていました。

日本の肇国について – 神武天皇の「即位建都の詔」を拝読しながら

一方で、中国の歴史書による日本についての記述はちゃんと教えられています。

齋藤先生の授業は、江戸時代に発見された金印の文字「漢委奴国王」から東アジアの国際秩序であった中華冊封体制について学びます。

金印が奴国に与えられてから約200年後、日本には邪馬台国がありました。

さて、ここで齋藤先生からまた政策選択発問がなされます。

女王卑弥呼も中国(チャイナ)の皇帝から金印をもらって中国(チャイナ)の家来になったのだろうか?あるいは家来になることをやめて親分子分の中華冊封体制から独立したのだろうか?

実際に卑弥呼がどんな選択をしたのかについては以下のリンクをご覧ください。

卑弥呼は中国(チャイナ)とどのような関係を結んだのだろうか?

この朝貢冊封体制の問題については、後の時代の聖徳太子にも影響を与える問題にもなります。

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まとめと感想

「自分たちが生き残るにあたってどんな政策決定をするのが適切なのだろうか?」という点を自分たちのご先祖様がその時代その時代において一生懸命考えてきました。

歴史の出来事を子どもたちに追体験をしてもらうことで、国の政策決定を擬似的に行うことができるようになるため、国づくりのバトンを受け取ったときに「我が事」として国の政治に参加することができるようになります。

  1. 当事者意識を持って歴史の勉強を行うので、歴史の授業に毎回ワクワクドキドキできる!
  2. 国の政策決定を授業の中で議論して行うので、「国づくりのバトン」を受け継いだ時に当事者意識を持って、しかも違う意見の人にも配慮して国の政治について考えられるようになる!

といったことが齋藤先生の授業で体験することができます。

教育基本法の第2条の第5号には以下のような条文があります。

伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

教育基本法第2条第5号

残念ながら、「我が国を愛する態度を養う」点がなぜか欠落しているのが我が国の歴史教育です。

それを齋藤先生の授業手法によって大きく打開できるものだと感じました。

「日本が好きになる!歴史全授業講座 第2回」の予約をしよう!

令和4年のSeason9の連続講座(全9回)は同時刻に、会場とオンラインのハイブリッドで開催します。

第2回は、学校では教えないけど日本人として知るべき『神武天皇』と『聖徳太子』についての授業です!

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第2回のプログラム(変更になる場合もあります)
1.大和朝廷の日本統一(考古学による)
2.神武天皇の日本建国(わが国の史書による)
3.聖徳太子の国づくりの3大方針 

■本講座は有料講座です。
お申し込みはこくちーずからお申し込みください。
当イベントの参加予定ボタンをクリックしても、参加にはなりません。1~9回までのセットがお得です。
再受講の方もお得に受講できます!

【リアル会場参加申込】
 ※都合が悪い日は、オンラインでも受講できます。
 ※終了後は齋藤先生との懇親会があります(現地支払)
https://www.kokuchpro.com/…/e6fa67d199c2cc0169eb6e092a…/

【オンライン参加申込】
 ※会場参加も可能です(事前連絡が必要)。
https://www.kokuchpro.com/…/15d5031eab6ea58ac9eab8395b…/■申込締切:5月14日(土)12:00正午まで

【特典】
■zoom見逃し配信あり
●参加された方全員に後日動画が配信されます。
●1回券の方は動画が配信されてから1か月間視聴できます。
●セット券の方はすべての動画が令和5(2023)年1月末日まで見放題です。

【テキスト、資料の購入方法】
こちらの投稿をご覧ください。
ご連絡いただければ、会場でもご準備いたします。

斎藤武夫先生宛に以下内容を記載の上、メールにてお申込み下さい。

申込アドレス:saitotakeo@jcom.home.ne.jp

記載内容:

  1. お名前
  2. ご住所
  3. 電話番号
  4. 種別:テキスト、スライド&プリントのCD-R
  5. ご希望数量

価格:テキスト;2000円/冊
スライド&プリントのCD-R;3000円/枚

到着後、ご注文品の価格+送料(注文内容によります)を郵便振替にてお支払いください。

 

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