試験勉強に取り組むにあたって大切な考え方、「逆算の発想」について今回は解説をしたいと思います。
実は試験勉強というのは仕事とよく似ています。入試前日までに試験に突破するための基礎力を鍛え上げ、入試当日に基礎が完成してますよとアピールに行くのが試験です。仕事は約束の日までにモノを作ってそれをお客さんに渡すことが仕事の基本です。例えば、クリスマスケーキを予約していたのに完成したのがお正月だったとかイヤじゃないですか。クリスマスケーキはクリスマスイブに食べたいじゃないですか!仕事も試験勉強も同じです。
さて、仕事に取り組む場合には当然計画を立ててやらないと、先ほど述べたような「お正月にクリスマスケーキ」という悲劇を生むことになります。試験でもそうならないように、締め切り(入試日)までにどのようにして間に合わせるのか?という考え方、つまり「逆算の発想」についてお話ししたいと思います。
逆算の発想は2つの視点で考える
物事を計画する場合、2つの視点で考える必要があります。
- 時間を逆算する
- 完成形から逆算する
計画を立てる場合は、「完成形」と「現状」との差を見極めることが大切です。そして期間が定まっています。この2つの要素を上にしていく必要があります。

イメージでいうと、上の図のようなイメージが描けている必要があるのです。
時間を逆算する
試験日までどれぐらいの期間があるのかを把握することはとても大切です。この記事でも述べたように、「あと何日あるのか?」によってやるべきことが変わってくるためです。
合格に必要な水準から逆算する
「試験に合格できる知識の水準はこれぐらいである」という水準と今の自分の実力との差を知ることはとても大切です。その差をどのように埋めたらよいのか?について、一般論を言うと、
入試問題を解く
のが一番手っ取り早いです。定期テストであれば教科書の章末問題や学校から渡されている「ワーク」など、要するに問題をとりあえず自分の力で解いてみます。
問題を解き終わった後に答え合わせをするのですが、単にマルペケをつけるのではなく、授業のノートや教科書または参考書などを活用して、自分はどの知識が抜けていたのか、どの解法が抜けていたのかを丁寧に分析をします。抜けていた知識にはノートや参考書の方に印をつけるようにしましょう。
すると、合格に必要な力と自分が持っている現状との差を把握することができるようになります。
試験に求められることと現状をどのように埋めたらよいのか?
こういったことができれば、あとはその差を埋めていきます。それが試験勉強です。
試験勉強とは、いまできないことをできるようにしていく作業のことを言います。
ただ、いくら合格に必要な水準と現状との差が分かったとしても、勉強法までは受験生にはなかなか分かるものではありません。
したがって、学校や塾の先生に相談してどのような勉強をしていくべきなのか?具体的な策を授けてもらうのが一番よいと思います。
単に学校や塾の授業を聞いていれば成績が上がるといった「受け身」の勉強を続けていても成績が伸びることはまずありません。合格に求められる水準と現状とのギャップを最短距離で縮めていくことが一番の成績アップにつながるということを忘れないでほしいなと思います。