【中学歴史】大まかな歴史の流れをつかもう

中学歴史の全体構造 歴史の全体構造
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今回は歴史の大まかな流れを覚えていきます。

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歴史の流れを大まかに押さえることの必要性

中学校の歴史の教科書は、日本の歴史(国史)だけでなく世界の国々の歴史も入っていて、流れがゴチャゴチャになってしまったりすることもあります。

歴史の勉強というのは、そもそも時系列(時間の流れの順番)でできごとを押さえていかなければなりません。その際に、いきなり細かいできごと(知識)を追いかけていくと、いつの時代の話なのか訳が分からなくなってきます。特に実力試験や高校入試の場合には全時代が出題の範囲になりますので、余計にいつの時代のできごと(知識)なのかをしっかりと押さえていかなければならないのです。

皆さんが大嫌いな歴史のできごとの並び替え問題もこれで対応できます。

時代名を順番に暗記する

全体の流れ

まず歴史の勉強を始めるにあたって、どのような順番で時代が移り変わっているのかをザッと見た方がよいです。なぜかというと、結末をある程度知っておいた方が細かいところまで理解が進みやすいからです。

それでは、まずは時代の流れを押さえていきます。

中学歴史の全体構造
中学歴史の全体構造

まずは順番に時代の名前を言えるようにすることです。これを第一の目標にします!息を吐くように瞬時に言えなければなりません。これが言えずして歴史の勉強をやるのはおこがましいと言っても過言ではありません。

ここからは、全部を暗記しなければならないわけではありませんが、簡単に我が国の歴史(国史)を説明したいと思います。

国づくり以前の時代

日本列島ができる以前はユーラシア大陸と陸続きでした。これが旧石器時代

旧石器時代とはどのような時代なのかを簡単にまとめてみました

ところが今から1万数千年前に地球が温暖化すると気温が上がると海面が上昇しました。するとユーラシア大陸と日本列島は切り離され、現在の日本列島の原形が作られます。この時期に日本列島では縄文土器と呼ばれる土器が作られました。この時代が縄文時代です。

縄文時代の生活の様子をわかりやすくまとめてみました

紀元前500年頃になると九州で稲作が始まりました。これが縄文時代の末期の頃だと言われています。

時代は進んで弥生時代になります。紀元前3世紀頃のできごとです。稲作のために人々は水田を作り、みんなで協力し合います。ムラ(村)が作られます。稲作によって食料が豊かになると人口が増えます。ムラ(村)同士で交流もありましたが、一方で水田にひく用水や収穫物をめぐって争いごとも起こりはじめました。やがて、ムラ(村)同士がまとまって小さなクニ(国)ができます。稲作は共同作業になるので指導者が現れました。

弥生時代の流れを簡単にまとめてみました

朝廷による日本の統一

やがて、日本は大和朝廷という大きな国家へと成長していきます。その過程の現れが日本各地にある古墳の存在です。3世紀の後半頃のできごとで、古墳時代と呼ばれます。

古墳時代とはどのような時代なのかをまとめてみました

朝鮮半島から日本に仏教が伝来すると、特に大きく力を握ったのが蘇我氏です。時の天皇であった推古天皇や摂政の聖徳太子とともに政治が行われます。飛鳥時代の始まりです。今後の日本の政治のあり方に大きな影響を与えた時代です。

飛鳥時代はどのような時代なのかをまとめてみました

皇位をめぐった争いごともありましたが、西暦710年に現在の奈良県奈良市に大きな都ができました。これが平城京。奈良時代の始まりです。奈良時代は政治の実権をめぐって争いごとがたくさんあったり疫病が流行ったりもした時代でした。そんな中で仏教の力を使って国家の安寧を祈った天皇がいらっしゃいました。聖武天皇です。奈良にある東大寺の大仏はこの頃に建立されました(現存しているモノは別の時代に作られたもの)。

奈良時代をわかりやすくまとめてみました

しかし仏教の勢力が強くなりすぎると、天皇中心の政治がやりにくくなります。仏教勢力が政治に口を出してきたからです。そこで、桓武天皇が西暦794年(延暦13年)に現在の京都府京都市に都を移しました。これが平安京。平安時代の始まりです。政治の世界では藤原氏が力を付けていきます。

西暦894年(寛平6年)に菅原道真によって遣唐使が廃止されると、国内では独自の文化が発展します。これが国風文化と呼ばれる文化が発達します。仮名文字が広がっていったのもその時期です。平安時代中期の11世紀初めには藤原道長という人物が政治の実権を握りました。

平安時代の流れをわかりやすく解説してみました

平安時代中期ぐらいになると、武士が台頭してきました。源氏と平氏です。もともとは皇族や貴族を守っていた人たちです。彼らがいないと争いごとが解決できませんでした。だから台頭してきたのです。

武士による統一

平安末期には天皇の位を譲った上皇が政治の実権を握りました。院政と言います。その中で武士の一大勢力の1つである平氏が力を握ります。平清盛は武士では初めて太政大臣という位に就きました。

しかしこの政治に不満を持つ人たちがある人を担ぎ上げます。源頼朝です。源頼朝は西暦1192年(建久3年)に後鳥羽天皇から征夷大将軍に任じられました。鎌倉時代です。征夷大将軍の元で組織化されますが、その中で力のあった武士がいました。北条氏です。源頼朝が死亡すると、北条氏が幕府の政治の中心になります。執権政治と言います。鎌倉時代には中国(チャイナ)の王朝であった元という国が日本を襲い(元寇と言います)、国家の危機となりましたが幕府の中心人物であった北条時宗がこれに対処しました。これによって幕府の中の北条氏の求心力が高まるとこれに反発する力も出てきます。

北条氏の政治に不満を持った武士や後醍醐天皇は討幕運動を行います。西暦1333年(元弘3年)に鎌倉幕府は滅亡しました。

鎌倉時代ってどんな時代なのか?を解説してみました

その後、後醍醐天皇による「建武の新政(建武の中興)」という天皇中心の政治を行いましたが、武士たちが反発して失敗します。さらに朝廷が2つに分かれてしまうという悲しいできごとがありました。南北朝時代です。後醍醐天皇は現在の奈良県の吉野というところに朝廷を置き(南朝)、足利尊氏が光厳天皇を立てて京都に朝廷を置きます(北朝)。

そのような中、足利尊氏が光厳天皇から西暦1338年に征夷大将軍に任じられます。室町幕府です。室町時代が始まります。南北朝時代は継続したまま室町時代が始まります。南北朝時代が終わったのは西暦1392年(明徳3年)、室町幕府の征夷大将軍は3代将軍の足利義満になっていました。

室町幕府は経済的にも軍事的にもあまり強くなかったため、安定した時代ではありませんでした。西暦1467年(応仁元年)に応仁の乱が京都で起こってから戦国時代に突入します。戦国大名と呼ばれる武将たちが実力で領地を支配する時代に突入しました。

室町時代の流れをわかりやすく解説してみました

そのような中で台頭してきたのが織田信長でした。織田信長は室町幕府を西暦1573年(天正元年)に滅ぼしました。その後豊臣秀吉に天下が移りました。この時代を安土桃山時代と言います。

安土桃山時代と江戸時代の大まかな歴史の流れを解説してみました!

豊臣秀吉が死亡すると再び戦乱となりましたが、徳川家康がこれを押さえて、西暦1603年(慶長8年)に後陽成(ごようぜい)天皇から征夷大将軍に任ぜられました。江戸幕府が開かれます。江戸時代の始まりです。江戸時代は西暦1867年(慶応3年)まで続きました。

近代国家による統一

江戸時代はキリスト教徒による日本進出を抑えるために国交を制限していました(鎖国)。

ところが、江戸時代末期にイギリスやロシアやアメリカなどが次々に日本周辺に出没し始め、やがてこれらの国との貿易を始めました。

江戸幕府が滅亡して、西暦1868年(明治元年)から始まるのが明治時代。イギリスやフランスやドイツなどの欧米諸国は工業化に成功して力を付けていました。日本は欧米の進んだ技術を積極的に取り入れました。また、政治システムも欧米のものを採り入れつつ伝統も大切にしました。

明治時代とはどのような時代なのか?あらましをわかりやすく解説しました!

日清戦争や日露戦争を経て、日本は欧米と肩を並べるぐらいまでになりました。

明治天皇が崩御(ほうぎょ:天皇陛下がお亡くなりになること)され、大正天皇が即位されました(西暦1912年)。大正時代の始まりです。第1次世界大戦を経て日本は世界の国々を代表する国の1つになっていきました。

しかし昭和時代に入ると、不利な状況の中で日本は戦争に巻き込まれていきました。我が国を守るためにイギリスやアメリカや中華民国と勇敢に戦いましたが、西暦1945年(昭和20年)に日本は敗戦。GHQに占領されました。西暦1951年(昭和26年)にサンフランシスコ講和条約が結ばれて翌年日本は独立。戦後体制の中で国際的なポジションは決して恵まれない中でも経済復興を果たしました。

日本の独立をめぐって大きく貢献してくださった昭和天皇が崩御された後は現在の上皇陛下が天皇として即位。平成時代です。阪神大震災や東日本大震災など大きな震災やバブル経済が崩壊して不況が長く続きました。

平成時代の末期には、天皇の位を江戸時代の光格天皇以来の生前の譲位が行われました。

そしてボクらの時代の令和時代。このようにして命のバトン、国づくりのバトンを引き継いできて、今度は自分たちが日本をつくって次世代に受け渡す番です!

まとめ

いずれにせよ、ここについては覚えてもらわないと、歴史の勉強は始まらないと思ってください。思い出すことなく、瞬時に順番が出るまで練習してください。 

「まんが日本の歴史」を読んで国史(日本史)を知ろう!

歴代の時代名を暗記できたら次はストーリーをインプットしていかなければなりません。

歴史とはストーリーです。いわば壮大な連続ドラマとも言えます。

これを最初から細かく勉強していくと挫折の素になります。まずは分かりやすく大雑把に楽しみながらストーリーを暗記していきます。

「講談社の学習マンガ 日本の歴史」は知識量が豊富なのですが、それを感じさせない分かりやすさ。入試対策にはうってつけの日本史のマンガです。図書館で借りたりするのもアリだと思いますが、一家に一冊置いておくのもよいかなと思います。

ぜひ歴史の勉強を楽しんでやりましょう!

 

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