【中学歴史・国史(日本史)】天の岩戸(あまのいわと)の物語をわかりすく解説

日本の肇国を知ろう 記紀における日本の肇国
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今回は、天の岩戸の物語についてわかりやすく解説します。

須佐之男命の度を超した悪行で天照大御神はお怒りになり、天照大御神は天の岩戸(あまのいわと)という岩をお開けになって、自ら洞窟の中に閉じこもってしまわれました。すると、高天原も葦原中国(あしはらのなかつくに)つまり地上も真っ暗になってしまいました。昼が来ない夜だけの世界になってしまったのです。そして、いろいろな災いが起こるようになってしまい、困った状況になってしまいました。

さて、ここから神々はどのようにして困った状況を解決していくのでしょうか?

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「祭り」をやろう!

神々は困り果てて天(あめ)の安(やす)の河原(かわ)というところに集まって、いろいろと考えをめぐらせますが、よいアイデアが出てきません。

そこで、知恵の神様である思金神(おもいかねのかみ)に相談することにしました。思金神(おもいかねのかみ)は、天地初発(天地開闢)の際に成った高御産巣日神(たかみむすびのかみ)の子です。

思金神(おもいかねのかみ)が考えたのは「お祭り」をやろう!ということでした。

ここからは「お祭り」の内容を説明していきましょう。

まずニワトリを一斉に鳴かせました。

次に、伊斯許理度売命(いしこりどめのみこと)に命じてを作らせました。さらに、玉祖命(たまおやのみこと)に命じて八尺(やさか)の勾玉(まがたま)を作らせました。

後にこれらは、「八咫鏡(やたのかがみ)」「八尺の勾玉(やさかのまがたま)」となり、後に歴代天皇が引き継いでいる「三種の神器」のうちの2つになります。
もう1つはこちらで登場します!
https://shakai-chireki-koumin.net/mahoroba-j-myth07-yamatanoorochi-story/

天照大御神の御孫にあたる邇邇芸命(ににぎのみこと)が地上世界に降臨される際に、「三種の神器」も伴にすることになります。
https://shakai-chireki-koumin.net/mahoroba-j-myth11-tensonkourin-story/

「祭り」のスタート

そしていよいよ「お祭り」の始まりです。

神楽(かぐら)が始まりました。神楽とは神様のために歌や演奏を行うものです。踊り手は天宇受売命(あめのうずめのみこと)です。天宇受売命(あめのうずめのみこと)は裸になったりして面白おかしく踊ります。八百万(やおよろず)の神様(たくさんの神様のこと)はどっと笑いました。

洞窟の中に籠もっておられる天照大御神は不審におぼし召し、天の岩戸を少しだけお開きになりました。そして洞窟の内側からこのように仰いました。

「自分が洞窟の中に籠もっているのであれば、高天原(たかまがはら)も葦原中国(あしはらのなかつくに)も真っ暗なはずなのに、なぜそんなに騒がしいのか?」

すると、天宇受売命(あめのうずめのみこと)はそれに答えました。

「あなた(天照大御神)よりも尊い神様がいらっしゃいます。だから私たちは舞っているのです。」

このように天照大御神に申し伝えているところで、天児屋命(あめのこやねのみこと)布刀玉命(ふとたまのみこと)は天の岩戸の隙間に八咫鏡(やたのかがみ)を差し入れて、天照大御神に鏡をご覧に入れました。すると、天照大御神は鏡に映っている自らの御身(みみ)をご覧になり、自分と同じような神様が洞窟の外にいるのではないかと勘違いしてビックリなさいました。

そして、天照大御神がゆっくりと天の岩戸から外を覗こうとした瞬間、戸の脇に隠れていた天手力男神(あめのたぢからおのかみ)が天照大御神の御手(みて)をつかんで外へ引き出し、すかさず布刀玉命(ふとたまのみこと)が、

「ここから戻ってはいけません」

と申し上げました。

天照大御神が洞窟から外に出たので、高天原(たかまがはら)も葦原中国(あしはらのなかつくに)も明るくなりました。

須佐之男命、高天原から追放される

この騒動の発端は、須佐之男命の横暴が原因でした。

神々は議論をしました。その結果、須佐之男命(すさのおのみこと)を高天原(たかまがはら)から追放することを決めました。

須佐之男命は出雲国(いずものくに)へ向かうことになりました。

 

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