日本国憲法条文穴埋め解説 – 憲法第12条について - 公共の福祉って何だかわかる?

日本国憲法条文シリーズ 日本国憲法穴埋め問題条文解説シリーズ
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中学生や高校生向けの教科書や参考書で、日本国憲法の条文ごとに解説されたコンテンツは少ないと思います。せいぜい欄外に簡単な用語の意味が書いてある程度だったりします。

日本国憲法条文穴埋め問題解説シリーズは、試験でよく出そうな日本国憲法の条文を穴埋め問題を解きながらわかりやすく解説するシリーズです。

今回は日本国憲法第12条の特に「公共の福祉」という言葉についてわかりやすく解説をしていきます。教科書や参考書などに言葉の意味の説明は一応書いてあるのですが、いまいちピンとこない言葉だと思います。辞書的に「公共の福祉」という言葉を覚えるよりも、具体例を交えて説明をした方が分かりやすいところなので、具体例を交えて説明をしていきます。

まずは問いに答えて、それから解説を読みます。さらに、発展的な内容については<発展>という項目で解説を試みます。社会科が苦手だなと思う人は<解説>まで。得意だという人は<発展>まで読んでみてください。

復習は、条文を音読し、間違えた場合は正解を覚えましょう。空欄のまま条文が読めるようになれば合格です。

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日本国憲法第12条(穴埋め問題)

第十二条
 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の( )によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを( )てはならないのであつて、常に( )のためにこれを利用する責任を負ふ。 

日本国憲法第12条(解答)

第十二条
 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。 

日本国憲法第12条(解説)

基本的人権はとっても大切なものです。生まれながらにして持っているのが基本的人権です。ですから、国民は不断の努力によって保持しなければなりません。

では、人権は無制限に保障されるものなのでしょうか。他人の人権を破壊してまでも自分の人権が保障されてもよいのでしょうか。それは違いますね。人権と人権を調整するのが公共の福祉です。

他人の人権を侵害してまでも自分の人権を主張することは許されません。中学校の教科書にも載っている「フランス人権宣言」にも同じようなことが書かれています。

フランス人権宣言第4条(自由の定義・権利行使の限界)
 自由とは、他人を害しないすべてのことをなしうることにある。したがって、各人の自然的諸権利の行使は、社会の他の構成員にこれらと同一の権利の享受を確保すること以外の限界をもたない。これらの限界は、法律によってでなければ定められない。

公共の福祉という言葉は教科書や参考書などを読んでいてもよく分からないと思う人も多いと思いますが、他の人権との調整をするというぐらいの意味合いで理解してもらえればOKです。人権と人権がぶつかってその人同士で解決ができない場合に裁判所に訴えて解決をするわけですが、どのように上手に調整できるのかが裁判官の腕の見せ所なのです。

「公共の福祉」という言葉が日本国憲法にあるのは、この12条以外にも13条と22条と29条にあります。

では「公共の福祉」による他人の人権への配慮は12条を含めたこの4箇条だけなのかというともちろんそうではありません。ごく一部の例外を除き、ほぼ全ての人権には「公共の福祉」による他人の人権への配慮が必要であると言われています。自分の人権と他人の人権が衝突を起こしてしまった場合に配慮せねばならないのは当然と言えるでしょう。

「公共の福祉」の議論はそれだけで分厚い辞書ぐらいの書籍が何冊も書けるぐらい奥深いです。ですから、あまり深追いはしないでください。興味のある人はぜひ大学の法学部などで勉強してみるとよいと思います。

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